Pride
1998年8月リリース
Published on
Pride
- メディア
- CD
- リリース
- レコード会社
- 東芝EMI
- オリコン最高順位
- 19位
- 参考
- 公式データ
ALUBM『Nouvelle Vague』からカットした「Pride」/「Sister of The Rainbow」と、Liveでは定番の洋楽カバー曲2曲、それに、アルバム用の新曲が1曲入ってた計5曲ミニアルバム。2006年現在ALFEE唯一のミニアルバムである。
アルバム、といっても新曲1曲以外は再録曲とカバーなので厳密に言えばこのCDはオリジナルアルバムではない(実際、オフィシャルサイトでもbestに分類されている。
元々ステージ上ではALFEEは当時の洋楽のカバーはよくやっているが、それがCD化されるのは珍しい。曲はTHE BEATLESとSimon & Garfunkelであり、ともに元々洋楽のカバーバンドだったALFEEが結成当時に良く聞いていた、また歌っていたALFEEにとってはなじみの深い十八番曲である。
総評
ALFEEの洋楽カバーが入っているのはコレとライブアルバム『CONFIDENCE』(1993年; Bob DylanとCSN&Yのカバーを収録)だけなので、その意味で価値のあるアルバムである。ALFEEのこの年代の洋楽カバーはレベルが高いので聞き甲斐がある。その曲を聞き込み愛情を持って演奏し歌っている。
M-1.PrideとM-3.Sister of The Rainbowは、私は特別カットする必要は感じられないのだがまぁいいだろう、といった程度。趣旨を考えるとPrideは無理にリミックスにしない方が良かったと思う。
M-5.幻想 -ILLUSION-は無理矢理新曲を入れるために作った捨て曲にしか思えない。
思い返すとこの頃 "「Sister of The Rainbow」をシングル化しよう" といった趣旨の署名運動がweb上で起こっていた気がするが、「Sister of The Rainbow」がこの『Pride』に収められたこととそれとは関係あるのだろうか?
デザイン評
ケース/ジャケット
善くも悪くもミニアルバムである。
バックにひらめくフランス国旗ベースのフラッグは前『Nouvelle Vague』からの続きなのだろう。ALFEEらしいが、CDの内容から考えるとここでフランスを持ち出すのはやや不適当か。自由の女神像も『Nouvelle Vague』から続くキーワード "フランス・自由・革命" を意識したモノでもあるだろうが、これはこの時期THE ALFEEがニューヨークで単独野外ライブをやったためだと思われる。
裏はただの適当なやっつけ仕事に見える。
ブックレット
中は黒地に白テキストのみで、ミニアルバムだからか何一つ凝った様子はない。しかし、これはこれで古いレコードの様で悪くない気もする。幅が広くウェイトの重いフォント使いも良い。目次ページによく分からないここだけテイストの異なる金属アクセサリがなければ完璧。
ブックレット裏の夜景は頂けない。
ディスク
シンプルで無難だが悪くはない。こんなもんだろう。
曲評
1. Pride (Re-mix)
- 作曲
- 高見沢 俊彦
- 作詞
- 高見沢 俊彦
- 編曲
- THE ALFEE
- メイン・ヴォーカル
- 桜井
イントロに高見沢のエレキギターが加わっている以外は『Nouvelle Vague』版とたいした違いはない。むしろイントロのギターは蛇足か。コレだけの違いで "Re-mix" を冠するのはどうかと思う。
2. Ticket to Ride [涙の乗車券]
- 作曲
- John Lennon ・ Paul MaCartney
- 作詞
- John Lennon ・ Paul MaCartney
- 編曲
- THE ALFEE
- メイン・ヴォーカル
- 坂崎
THE BEATLESによる「Ticket to Ride」 (ALBUM『HELP!』1965年)のカバー。ALFEE流にハードなアレンジがされている。
静かに始まり激しく終わる。高見沢と坂崎の2リードボーカルがエネルギッシュだ。ALFEEらしくかっこ良く仕上がっていると思う。
3. Sister of The Rainbow
- 作曲
- 高見沢 俊彦
- 作詞
- 高見沢 俊彦
- 編曲
- THE ALFEE
- メイン・ヴォーカル
- 坂崎
『Nouvelle Vague』と全く同じテイク。
4. The Bridge Over Troubled Water [明日に架ける橋]
- 作曲
- Paul Simon
- 作詞
- Paul Simon
- 編曲
- THE ALFEE
- メイン・ヴォーカル
- 桜井
Simon & Garfunkelの「The Bridge Over Troubled Water」(ALBUM『The Bridge Over Troubled Water』1970年)カバー。こちらは原曲に忠実である。バックのピアノはS&Gのオリジナルと同じ人物が演奏している。
桜井の得意のS&Gとあって、彼の美声を堪能できる。上手い。
5. 幻想 ~ILLUSION~
- 作曲
- 高見沢 俊彦
- 作詞
- 高見沢 俊彦
- 編曲
- THE ALFEE
- メイン・ヴォーカル
- 高見沢
このアルバム唯一のオリジナル新曲、高見沢がボーカルをとるミディアム・バラード。
この手の曲はあまり好きではないのもあり捨て曲に思えてしまう。