予約していた小林賢太郎ソロライヴのDVDが届く。しかもすっかり忘れていた、これは2枚組だ。25%引きかなんかで3,751円だったのだが、いいのかこんな値段で。
「ラーメンズを増やした」という小林賢太郎脚本KKPの演劇シリーズが好きになれなかったので、ラーメンズを減らしたこのソロライヴがどうなっているのかは非常に興味があったのだが、うん、上手い方向に転がっているようだ。
どちらかというと、小林賢太郎のソロライヴについては楽観的だった。あの計算高い男がソロでやるんだ。隅々まで計算が行き届いてしまう。うまくいかない筈はない。オーディエンスの求めているものと小林賢太郎が表現したいものにズレが出てくる可能性はあったが、クオリティーについては非常に楽観的だった。
結果としては、小林賢太郎の職人芸に磨きがかかった、といったところか。
純粋に内容を楽しむのではなく、半ば、彼のテクニックやトリックの巧妙さを楽しむ舞台になっていると思う。単純なバカバカしさやストーリーの楽しみではなく、小林賢太郎のマイムや、指さばき、キャラクターの使い分け、言葉遊び、世界観の共有。この舞台で賛辞を贈るべきはそれらだ。ラーメンズでは自由に振る舞いきれなかった、彼の求めるものなのだろう。
その世界は非常に箱庭的で、非常に黒胆汁質で、非常に様式美的だ。
だがそれでも、ラーメンズファンを安心させるべく、メタ的にラーメンズの小ネタを挟んでくる。あの小林賢太郎を出してくる。なんて憎たらしい男だ。
実験的なものも含まれていそうだが、それは実験的なのではなく、実験的なものこそがやりたいことなのだろう。まったく、コントに取り付かれた男とは良く言ったものだ。良くラーメンズの評に「コントを超える」みたいな言葉が使われるが、これはコントだ。
それに、ラーメンズにあってこのソロライヴにないものもある。
最後に、どうでもいいことを言うが、ラーメンズのDVDはすぐ立派な箱に入ってきて、それだけならまだしもハコの中にはモジュールよろしく並べてくださいと言わんばかりの規格に沿ったトールケースが入っているものだから、外の箱の置き場に困ってしまう。捨てるのもなんだし、入れるのもなんだし。
ひとまずは小林賢太郎ソロライヴに対する評。個別の公演についての感想はまた日を改めて。
それにしても、もうYouTubeにこのDVDの内容が上がっている。まったく。