Gehirn RS2へ移行
唐突ですが、当サイトが乗っかっているレンタルサーバをGehirnRS2という新鋭のサービスに変更しました。
今までこのサイトはXREAを経てCORESERVER.JPにいたのですが、正直CORESERVERに最近不満を感じていて、他のサーバに引っ越そうかなぁと夏頃から考えていたのです。やっと満足ができるサービスが見つかったので実行に至りました。
せっかくなのでその経緯をまとめてみます。
引っ越しに至った動機
XREAよりも好条件ながらほとんど同じ価格ということで、それなりに満足していたCORESERVERのcore-miniですが、最近いくつかの点で不満を感じるようになってきました。
具体的にはこの辺。
- 海外からのメール送信にエラーを返すようになった
- PHP5.3に対応してない
- keep-aliveに対応していない
- サポートが死んでる
- GMO傘下になった
まぁGMO傘下とかは正直そんなに気にしてないのですが、一番困ってたのが1つ目に書いたメールの問題。これがまたプライベードでメインに使うアカウントをこのCORESERVERに置いてたんで悩ましい。以前は大丈夫だったんだけど今年の春先くらいからかな? メーラーから普通にメールを送ろうとすると「送れないから他のSMTPサーバを試してくれ」って返されるようになった。しょうがないから言われた通り他の送信サーバ使ったりするんだけど、そうするとメールヘッダに別のサーバ名が追加されるから気持ち悪い。しかも相手に訊いてみると、エラーを返しときながらどうやら実際には相手にメールは届いているみたいなのですが、こっちからは届いたかなんかわかんないし、エラーが出てるんだから当然届いてないと思うし、エラーが起こるたびに再送を試せば相手には何通も届いちゃったりするしで、これは実際に弊害もある切実な問題でした。
次のPHP5.3は単に_DIR_
使いたいなぁ、程度。keep-aliveについては、個人的にCSS Spriteが嫌いで小さいアイコンもバンバン個別ファイルで送ってるから、使えたら効果あるだろうなぁ、と。スピードチューニングはわりと好きなんです。
サポートが死んでるのは、もともとXREA系はサポート要らない人用なところがあるからいいんだけど、あまりにもサポートフォーラムが放置されてるのをみると残念な気持ちにはなる。母体が変わってテコ入れされるなんて話もあるがまだまだ時間がかかりそうだし、実際されるかもあやしいもんだ。
とにかくメール送信が問題で、これだけだったらCORESERVER内でサーバの引っ越ししてもどうにかなるかもしれなかったのですがそれだって手間だし、それ以外にも書いたような不満があったもんでだんだんCORESERVERに見切りをつけたくなってきてた。XREA系はわりと好きだったんだけどね。時代も変わってきたしもうそろそろお別れかな、と。
さくらのレンタルサーバという選択肢
で、最初の頃は、ちょっと癪だけどXREAよりさらに前に一時期いた、さくらインターネットに戻ろうかななんてことも思っていました。実際お試しを試してみたりしていた。
しかし、さくらならひとまずのメール問題は解決されるが、今度は別の不満が出てくる。
- PHPがCGIでしか動かない
- コントロールパネルのUIがあか抜けない
- core-miniより値段が倍高くなる分だけのバリューが感じられない
keep-aliveも使えるんだけど、そのかわりPHPがモジュールで動かないからチューンアップ的には意味がない。実際速度は上がらなかった。
それになんか魅力に欠けるんだよねぇ、UIも含めなんか「満足だ!いいね!」という感じがしない。CORESERVERにはまだそれがあった。それなのに値段が倍になるのが釈然としない。別にレンタルサーバに年間5,000円は昔を思えば出せない額じゃないけど5,000円の価値が感じられない。簡単アクセスカウンタインストール機能、的な自分にはいらないサービスが多いのも損した気分だ。
もともとさくらよりXREAの方が良いと判断してさくらを去った経緯があるので、そこにまた戻るというのもなんだかスッキリしない。
ってことでさくらは決め手に欠けまだCORESERVERの契約も残ってるしとのらりくらりとしていました。
(ロリポップは精神的にムリなんでもともと選択肢に入ってこない)
Gehirn Web Services始動
だからといって他に良いサービスもなさそうだし、諦めてさくらに移るかもういっそのこと海外のレンタルサーバにしようかななんてぼんやり考えつつ日々を過ごしていたら、ある日Gehirn Inc.がレンタルサーバを始めたというニュースが舞い込んできた。
Gehirnって聞いたことあるなと思ったらあのなんだか有名な(元)高校生サーバー管理者が経営している会社だった。なるほど。
レンタルサーバのGehirnRS2を含むGehirn Web Servicesはかなりのギーク目線というターゲットを絞った特色のあるサービスでCORESERVER以上に自由が利く。サーバのスペックも高く、インストールされている各機能のバージョンも高い。しかも、そのサーバスペックのわりに値段が安いのだ。一番小振りなショートプランは年間3,780円。契約中のCORESERVER core-miniよりかは高いが、さくらほどではないし、そもそもこのスペックでこの価格なら安過ぎるくらいだ。バックアップやセキュリティ関連の機能も豊富で安全性に気を配っているのが伺えるのも良い。
ひとまずは14日間お試しでサーバを借りてみて試用。問題もなく(メールも普通に送れるし、PHPは5.3系、keep-aliveも有効にできてついでにApacheが2.0系だ)、スペックや使い心地はすぐに気に入ったので善は急げと数日後にさっそく本契約を済ませ本格的に引っ越すことにした。さらばCORESERVER。
立ち上げたばかりのサービスとなるとそのうち急にコケないかが心配なところではあるが、新規サービスにしては運営者の素性が知れてるし、なんとなく大丈夫そうかなと信用してみることにした。
ついでにDNSもGehirnDNSに移行。レジストラの機能はないので、ドメイン管理自体はValue-Domainを継続して利用することにする (Value-Domainには別に不満はない)。
当サイトのシステムと私の腕を考えるとオーバースペックではあるが、これだけ色々できるとなると末永く遊べそう。なによりターゲットを絞って高水準かつコンパクトに運営するというサービス方針が気に入った。運営者が若いのも不安と言えば不安かもしれないが、そのポテンシャルを思えば今後の展開に夢がある。
4レンタルサーバの比較表
最後に、せっかくなんで今回検討した3サービスとついでにロリポップ!を加えた4つのレンタルサーバサービスの比較表作った。ただしスペックに関してはキリがないので差があるところで私が興味があるとこしか書いてません。
いずれも月額500円以下ながらサーバサイドスクリプトやデータベース、sshログイン(ロリポ除く)と一通りのことができるので、小規模な個人サイトやブログを運営する際にターゲットになるサービス帯だと思われる。
GehirnRS2 ショート |
CORESERVER.JP core-mini |
さくらのレンタルサーバ スタンダード |
ロリポップ! ロリポ |
|
---|---|---|---|---|
年間料金 | 3,780円 (315円/月) | 2,500円 (208円/月) | 5,000円 (417円/月) | 3,156円 (263円/月) |
初期費用 | 1,050円 | 無料1 | 1,000円 | 1,575円 |
容量 | 3.5GB | 30GB | 10GB | 30GB |
サーバ収容人数 | 250人以下 | 300人以下 | 110人以下2 | 不明 |
メモリ | 64GB | 4GB | 2-5GB3 | 不明 |
転送量制限 | 特になし | 100GB/月 | 300GB/月 (10GB/日) | 150GB/月 (5GB/日) |
Apache | 2.0系 | 1.3系 | 1.3系 | 2.x系 |
PHP | 5.3 | 5.2 | 5.2 (CGIモードのみ) | 5.3 / 5.2 |
MySQL | 無制限 | 10個 | 20個 | 1個 |
keep-alive | ○ | - | ○ | ○ |
SSH | ○ | ○ | ○ | - |
複数SSHアカウント | ○ | - | - | - |
複数FTPアカウント | ○ | ○ | - | - |
WebDAV | - | - | - | ○ |
バックアップ | RAID 1 + スナップショット |
RAID 1 | RAID 1 | RAID 1 |
webメーラ | - | ○ | ○ | ○ |
レジストラ | なし (DNSのみ) | VALUE DOMAIN | さくらのドメイン取得 | ムームードメイン |
- 実際には500円かかるらしいのだが、なんだかいつも無料キャンペーン中な気がする
- 公式には非公開(データはさくらのレンタルサーバ非公式FAQより)
- 公式には非公開(データはさくらのレンタルサーバ非公式FAQおよびさくらインターネット(スタンダードプラン)のサーバ(CPU、メモリ)のスペックより)
CORESERVERはXREA系ということで元々素っ気ないサポートと引き換えの低価格で売っており、さくらは手厚いサービスと安定を売っているイメージ。ロリポップは安価だがその代わりエントリー向けでほとんど弄れない。
そこに入ってくる新鋭のGehirnRS2は、基本方針はCORESERVERに似ているように思うが、圧倒的な自由度の高さとシェルコマンド充実、モダンな機能でかつ低価格とよりギーク指向を強めている。容量は3.5GBとGehirnが圧倒的に少ないが、正直これでも普通に使うなら十二分である。
しかしこうやってみるとGehirnのメモリ64GBが恐ろしいな。
まとめ
ってことで、当サイトがCORESERVER.JPのcore-miniからGehirnRS2のshortに移行した経緯と決め手を書いてみた。
トータルで言えばかなり満足してる。焦ってさくらに移行しないで待ってて本当によかった。価格もスペックも機能もサービス方針も素晴らしい。今後も期待しているので頑張って欲しい。
本当はGehirnを使ってみてのレビューも一緒に書こうかと思ってたんだけど長くなってきたんで分けます。近日中にアップ予定。→ 書いた。